エドモン・コステールの親和性理論でブルースの主要7th和音の親和性表を作り、合計すると
c c# d d# e f f# g g# a a# b
T: C7: 2 1 1 2 1 3 1 2 1 2 1 3
S: F7: 2 1 2 1 3 2 1 1 2 1 3 1
D: G7: 3 1 2 1 2 1 3 2 1 1 2 1
Total: 7 3 5 4 6 6 5 5 4 4 6 5
となり、この3つの7thコードで補強される主音はCとなる。
また、このtotalの数値を各コードで合計すると
C7 = 24
F7 = 21
G7 = 21
となり、C7が最も親和性が高く主和音として好適である。
結果として、このコードを主に用いて構成する限りに於いては、Cが主音として強調されていき、C7で終止する。
しかし、この3つのコードを合成して得られるブルース・スケール{ c d d# e f f# g a a# b }をそのまま親和性表にすると、
c c# d d# e f f# g g# a a# b
C blues: 4 2 4 4 5 4 3 3 3 4 5 4
となり単音ではEが最も強い親和性を有し、先の3つのコードの親和性は
C7 = 17
F7 = 16
G7 = 15
となる。つまり、コード感を希薄にするとEの方がより主音に近い働きをするが、和音としてはやはりC7が終止感を持つ。
ほえー、こんな理論があるんだ
知らんかった
しかし高い本だね
>>98
本は高いかも。
理論は基本的には極めて単純で
・オクターブの同一化による親和性: 同じ音、並びにそのオクターブ関係の音
・共鳴による親和性: 完全4度、5度関係と、そのオクターブ関係の音
・音高の連続性による親和性: 半音上と下、並びにそのオクターブ関係の音
に親和性がある、という考え方。親和性の判断全てにおいてオクターブ関係は同一視するので、結果として、
オクターブの違いを一端無視して12音並べて、親和性を計算出来る。
どの単音も、12音中の5音(その音自身と、完全5度上下と、半音上下)に親和性を持つ。
単音cはc, f, g, b (=h)に親和性を持ち、他の音には持たない、という風に考えて、親和性がある音は1、
無い音は0として数列を作る。
同様に、e, g,についても親和性表を作って、それを合計するとコード C { c e g }の親和性表が出来る。
コードの親和性表を見て、その親和性の重心がそのコード自身にあるのかコード外にあるのかを比較すると、
各コードが安定か不安定化が「協和音か否かとは別の尺度として」判断できる。
スケールについても同様に、スケール外に重心があれば不安定なスケール、中にあれば安定したスケールであるとか、
スケール上で最も親和性の高い単音はどれか、とかスケール上に作ることの出来る完全和音のうち最も親和性の高い
和音はどれか、も判断できる。
そして、驚くべきことに、この理論で実際に計算すると、西欧の古典的な全音階上の音楽は勿論、ブルースも、
東アジアの民謡も、びっくりする位にピッタリとこの理論通りになっていることがわかる。
>>100
訂正
× 単音cはc, f, g, b (=h)に親和性を持ち
○ 単音cはc, c#, f, g, b (=h)に親和性を持ち
因みに、親和性理論は親和性の集計表が必要になりますが、Excel等の表計算ソフトでかなり簡便化することが出来ます。
>>100
>本は高いかも。
この本ですか?
ブルー・ノートと調性―インプロヴィゼーションと作曲のための基礎理論 [単行本]
浜瀬 元彦 (著)
>>102
違います。
『和声の変貌―音高組織の論理』 エドモン・コステール (著), 小宮 徳文 (翻訳)
現在絶版で、Amazonで今、調べたら最安値が9800円。
図書館で探す方が良いんじゃないかと思います。
ドッペルドミナントが出てくる場合(II7→V7→I△)では、
「V7が最も親和性が高く主和音として好適である」という結果になってしまうけど、
この件について一言ください。
>>106
具体的に、Cスケール上のII7→V7→I△として考えてみます。
(1) D7, G7, Cの3つのコードの安定性を比較するとCが一番高いです。
親和性の合計は低いのに何故?と思われるかも知れませんが、単音1つに付き12音中に5つの音に親和性を持つという
この理論では構成音数が増えると単純に合計点も増えますが、問題は「その音集合と補集合にどの様に親和性が分配
されているか」なのです。例えば、4音で構成される音集合が12音全てに紐付ける親和性(牽引可能性)の総和は5×4=20であり、
それが12音に仮に均等に分配されたとすると1音につき20/12、4音で構成される音集合の平均牽引可能性はその4倍で20/12×4、
となります。
n音で構成される音集合の平均牽引可能性: (5/12)×n^2
この平均に対してどれだけ多くの牽引数を持つかが親和性の高さを示します。
結果として、単一のメジャーコードは7thコードより安定性が高いことになります。
(2) この3つの和音を合成して得られるスケール上で見ると、3つの和音のうちG7が一番高い親和性を有し、トニックとして好適です。
但し、これはあくまで「この3つの和音 ― D7, G7, C」の構成だけで見た場合ですので、ある意味当然の結果とも言えるのではないかと。
というのは、これだけ見ると、Gを主音とするD, T, Sの古典的な三和音で、トニックが7thに変化しただけなので。
この3つの和音がII7→V7→I△として機能する為にはこの3つの和音だけでは足らない、という事は言えます。
実際、その進行が出てくる直前までIV等も用いられ、メロディ等も他の構成音が寧ろ強調されるなどして調性感を示した上で…となる筈です。
因みに、D7, G7, Cでは無くD7, G7, C△7とした場合、単一のコードの安定性もスケール上の親和性もC△7が頂点になります。
>>111
コステールの牽引可能性という概念は、定義が明快だから理論としては優れているよね。ただあなたが言うように
>そして、驚くべきことに、この理論で実際に計算すると、西欧の古典的な全音階上の音楽は勿論、ブルースも、
>東アジアの民謡も、びっくりする位にピッタリとこの理論通りになっていることがわかる。
であるならば、理論からの論理的帰結の中に現実と合わない「僅かな部分」は取り繕わないほうがいいと思うんだ。
>この3つの和音がII7→V7→I△として機能する為にはこの3つの和音だけでは足らない、という事は言えます。
こういう中途半端な補助理論は、すでに得られた明快な帰結
>となり、C7が最も親和性が高く主和音として好適である。(>>96)
に対して、この場合この3つだけで足りるのはなぜかという疑問が生じ、これを曇らせることになる。
>>114
同じコードネームが並んだ方がわかりやすいので、>>111をFスケール上に移調して、>>96と並べてみます。
>>96は「C7、F7、G7の3つのコードを合成して得られるスケールに対する各コードの親和性を見ると、C7がトップである。」
>>111は「C7、F、G7の3つのコードを足して得られるスケールに対する各コードの親和性を見ると、C7がトップである。」
要するに、C7、F7、G7からF7の7th (つまりe♭)を取り除いてもC7がトップなのは同じだった、という事です。
つまり、この2組のどちらのコードの組み合わせについてもC7をスケール内で親和性トップにするには「そのコードの組み合わせのみで事足ります」。
(但し、各々のコードについて、そのコード(の構成音)自身への親和性=和音単独としての安定性については、7thが取れたことでFがトップになります。)
C7、F、G7をCスケール上のI7、IV、V7と見るかFスケール上のV7、I、II7と見るか、その捉え方の違いは親和性理論では結論に何の影響も与えない、ということでもあります。
ここで、FあるいはF7をスケール内で親和性トップにするには、
・FあるいはF7に他の和音よりも高い親和性を有する音を足す或いはまた強調するか
・FあるいはF7よりも他の和音に高い親和性を有する音を抜くか
することになります。
これも、構成音を変えて親和性を計算し直すだけの話で、計算方法や判定方法が改まる訳ではなく、まったく同じ理論のままです。
つまり、補助理論は加わっていません。
だから、もともとトライアドで、この7thはブルーノートだって言ってるだろ。
トライアドのI,IV,VのスリーコードでIがトニックになるって当たり前のこと。
>>137
I,IV,Vのスリーコードに対して7thを足していった時に「これはあくまでテンションノートだから」「ブルーノートだから」
とか言って除外することなく、全部込みで判断出来るのが親和性理論のポイントなんじゃないかと。
古典的な和声に於いてもブルース等でも同じ理論で、やれテンションだ、経過音だ、和声外音だと除外する言い訳を
用意せず全部組み入れて判断できて自己無矛盾な理論を使えば、何らかの音を加えたり抜いたりすることで安定性の
バランス、音の力関係がどう変化していくかを考察できる。
その結果、それこそトライアドが全く出てこないような音組織でも、西欧的ではない民族の音楽でも、統一的に扱って
融合したり出来るようになる。
コードに親和するノートは常に7つに決まってる! 馬鹿は氏ね
「親和する」は理論が定義する術語であって、日常語ではないんだよ。
「ノート」が手帳でないのと同じ。
補助理論というのは、つぎのこと。
>>111
>実際、その進行が出てくる直前までIV等も用いられ、メロディ等も他の構成音が寧ろ強調されるなどして調性感を示した上で…となる筈です。
I7、IV、V7と見ると、明快な結論なのに、
V7、I、II7と見ると、補助理論が必要になるのが問題だと指摘したつもり。
>>133
I7、IV、V7と見るかV7、I、II7と見るか、という見方の違いを導入すること自体が親和性理論には要らない話で、
先のコードで言えばC7、F、G7の組み合わせ「だけ」で考える限りはどういう見方をしても結論は「そのスケール上ではC7が最も高い親和性」です。
ここで、「Fが最も高い親和性となる様にしたい」場合には、スケールの構成音自体を変える必要がある、というのが貴方の仰る
「補助理論」の箇所で、これは先述の通り、構成音を変えて親和性を計算し直すだけで理論は全く同じままです。
安定したC7に対してはGドリアンかCドリアンを使用する人が多い
Gm6ペンタトニックはまだ一般的ではないが使用されるべき
解決される場合にはD♭ドリアンも使用される
倍テンフレーズに限り(限らなくても良い)
なんだ?マイナーペンタに6ってのと合わせて
中途半端に理論かじったPat MartinoとかSteve Khanが好きなギタリストなの?
本体は全音下のリディアンだって分かりそうなものだけどな
ミクソリディアンは経過音を入れない限り、全音下の操り人形だよ
何の信憑性もない