0: そもそもエレクトーンって何だ?
電子オルガンの一種で、ヤマハ株式会社が製造する商品。登録商標である。
簡単に言うと、エレクトーンという名前の電子オルガン。
ただし、ヤマハが販売を独占しているため、ヤマハでしか買うことはできない。
ヤマハ以外でも同じカテゴリの電子オルガンは、別の登録商標で販売されている。
楽器店には電子ピアノなどと並んで電子オルガンも売られているものの、ヤマハの系列店でなければ店頭に並んでいることはないという点にはご注意。
1: エレクトーンの特長を簡単に…
まず、電子オルガンなので、電源がなければ使えません。カテゴリは電子オルガンですが、どちらかというと、音源的なところは、キーボードやシンセサイザーに近いと言える。
キーボードなどとの決定的な違いは、3段鍵盤であること。
モデルによって鍵盤数は異なるものの、上鍵盤、下鍵盤、足鍵盤からなる。基本的には右手で上鍵盤、左手で下鍵盤、左足で足鍵盤を弾くという全身で演奏する楽器である。
1959年の発売当初は大型の楽器で、大変高価なものであったが、ホームモデルの開発と、系列のヤマハ音楽教室のレッスンなどで、各家庭に普及していく。ヤマハで行われるグループレッスンでは、基本的に、エレクトーンが用いられている。
2: エレクトーンって最近見ないけど
1970年代前後には、ヤマハが教育現場にも入り込み、小中学校の音楽室にも多数置かれていた。その当時のエレクトーンは、トーンレバーと言われる、カラフルな音色レバーが並んでいる機種であったが、それ以降のエレクトーンのモデルチェンジに取り残されるかたちで、学校に置かれたエレクトーンは、残念ながら粗大ごみとなり、姿を消してしまった。
一方、結婚式場などでは即興性の高い楽器として用いられ、BGMからカラオケの伴奏に至るまで幅広く使用された。こちらは、時代の変化とともに、通信カラオケなどの取って代わられ、エレクトーンプレーヤーとともに行き場を失ってしまった。
3: 今のエレクトーンってどんなの?
最新モデルは2014年に発売されたELS-02シリーズ。
搭載音色1000以上、リズム600以上、モデルアップ時のバージョンアップ対応など、1970~80年代のモデルとは比べ物にならないスペックで、鍵盤自体も進化している。
昔のエレクトーンしか知らない世代からすると、3段鍵盤というエレクトーンのアイデンティティ以外は、全く別のスタイルに進化していると言っても過言ではないかと。
ここ10年では、年間で2万台程度の販売実績で、これは1980年代の一番盛んだったころに比べて10分の1以下。
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